心臓リハビリテーションのまにまに

心臓リハビリテーションについて考えたり思ったりしていることをつらつらと書いています。

意思決定のバランス理論

こんにちは、心リハ太郎です。

 

何かを決断する際、心理的に拮抗する要素を考えるための理論モデルが意思決定のバランス理論です。

f:id:shinrihataro:20170602072450j:image

意思決定のバランス理論とは、何かの行動をすることによる恩恵と負担(または利益と損失)のバランスにより、人間の意思決定がなされるというものです。

人は、得になると思うことはするが、損になると思うことはしない、という考え方に基づいています。
さらに自分にとっての恩恵と負担、自分の周りの人にとっての恩恵と負担に分けて考えているのが意思決定のバランス理論のキモになります。


人間の意思決定にはその人自身だけではなく、周りの人が関与してくるということです。


ただし、周りの人がこうだからこうするといった単純なものではなく、本質的に人間の心はその人の認識が決めるものです。


そのため、意思決定のバランス理論における他人にとっての恩恵や負担というのは、周りの人がいることで本人がどう思うか、周りの人が何か言うことで本人がどう思うか、という本人のフィルターを通して見た他者の恩恵と負担であることを覚えておくとよいでしょう。


他人の事を全然気にしない人と、他人の事ばかり気になる人では、見える世界が全く違っているわけです。


このように、意思決定のバランス理論は行動する理由、しない理由を、自己と他者に分けて4分割することで、患者さんの意思決定を促すためのポイントを探る有用なツールです。

また、行動が定着するにつれ、意思決定のバランスにおける負担感は減り、恩恵感は増えると言われています。


患者さんの頭の中を整理して、4つの分類に分けて紙に書き出し、それを見ながらどこに着目してアプローチしているかを患者さんと一緒に話し合うようなカウンセリングスタイルや、患者さんと離れたところでじっくりと方策を考える際には意思決定のバランス理論は効果的だと思われます。

 

皆さんも、なぜ自分が運動を始められないのか、ダイエットを始められないのか、禁煙できないのかなど、健康的なライフスタイルを取り入れられない理由を意思決定のバランス理論に基づいて考えてみるのも面白いかもしれませんね。

 

医療・保健スタッフのための健康行動理論の基礎生活習慣病を中心に

医療・保健スタッフのための健康行動理論の基礎生活習慣病を中心に

 
健康のための行動変容―保健医療従事者のためのガイド

健康のための行動変容―保健医療従事者のためのガイド

  • 作者: ステファンロルニック,クリストファーバトラー,ピップメイソン,Stephen Rollnick,Chris Butler,Pip Mason,地域医療振興協会公衆衛生委員会PMPC研究グループ
  • 出版社/メーカー: 法研
  • 発売日: 2001/04
  • メディア: 単行本
  • クリック: 5回
  • この商品を含むブログを見る
 

 

 

ではでは。

広告を非表示にする